みんな因果関係と相関関係を誤解している
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SEO
SEOがいつまでたってもオカルトから抜け出せない1つの大きな要因が、
「因果関係と相関関係をごっちゃにしている」
ことにある。
わかりやすい例を出してみよう。
暑くなるとビールが売れる。
これは気温とビールの売れ行きには相関があるからだ。
暑くなればそりゃあ、ビール好き はビールを飲みますわ。
ところが、この逆はない。
ビールをみんなが飲んだからといって暑くなるってことはない。
そこをごっちゃにしたらオカルトにそりゃあなるわ。
「ビール飲んだら暑くなるんだぜ!」
「傘を差すから雨が降るんだぜ!」
「暗くなるせいで日が沈むんだぜ!」
なんて発言を信用する人はいないし、そんなことを大真面目に語っていたらキ印としか言いようがない。
余談だが、
「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」
という正岡子規の有名な俳句があるが、柿を食うことと、法隆寺の鐘がなることに因果関係はないとWikipediaには書いてある。
柿を食うたびに鐘がなったら大変だわ・・・。
とまあ、まるっきり余談。
それはともかく、この手の勘違いがすごくSEOには多い。
例えばだ、
- Facebookで「いいね」されると順位が上がる
- 画像や動画を入れたほうが順位が上がる
- Adwordsに出稿すると順位が上がる
- co.jpやcomドメインは順位が上がりやすい
まあ、こんなのがよくある因果関係と相関関係をごっちゃにしている例。
- Facebookで「いいね」されるから順位が上がったんじゃなく、いいコンテンツだから「いいね」がついたり、被リンクがついたりした結果順位が上がったりする。
- 画像や動画をふんだんに使ってビジュアルに表現しているサイトは、コンテンツにお金や手間をかけているから、質の高いコンテンツである可能性が高い。だから順位が高いことが多い。
- Adwordsを出稿するようなサイトは、販促予算を潤沢に持っていることが多い。
また、せっかくリスティングで集客しても、コンテンツがダメダメだったら、コンバージョンしないから、コンテンツにもお金をかけている。だから価値のあるコンテンツを作っている事が多いから、結果的に順位が上がっていることが多い。 - co.jpやcomドメインは会社の公式ページであることが多く、それゆえに予算をかけて制作している可能性が高い。
だから上がるっていうわけだ。
SEOブログで、
「こうすれば上がるぞ!」
っていう見解を見つけたら、このような観点でぜひ考えてもらいたい。
かなりの確率で因果関係と相関関係をごっちゃにしていることがわかると思う。
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