情熱は技術を凌駕する | 安全地帯「情熱」
担当者がWebサイトに集客する際に普通採用する手法はSEO・リスティング・ソーシャルメディア、この3つだろう。
SEOとリスティングは大きくくくればSEMなのだが、求められる知識は非常に異なる。
ユーザーがどう考えるか?というところに焦点をあてて発想する点、本質においては同じなのだが、方法論が全く異なる。
日本を代表するSEO人の一人である辻氏は、
「リスティングとは元々分かり合えるところがなかったw 野球でいうところのピッチャーとバッターのようなもの。今やサッカーとカバディのような違い」
と講演で語っていたらしい。
確かにそのとおり。方法論が全く異なっている。
テクニカルな部分でプロのレベルまで両方の分野を知ることはとてもとても難しい。
でも私は本質においては共通していて、リスティングもSEOもユーザーに対して態度や心理状態を変容させることを目的としていて、求めるところは結局同じだと思っている。
これはリスティングの有名なプロにも聞いてみたことがある。
「細かい手法とか知らないものの、マーケティング的な視点をよく理解している担当者であればリスティングってできるもんですかね?」
「充分できると思いますよ。」
でも留保が付く、
「そのような担当者でも確かにリスティングの80点ぐらいの運用はできるでしょう。でも細かい技術やテクニックを知ることで、100点、120点の運用ができるようになります。」
とのこと。
なるほどなあ。
と思ったのである。
SEOもこれに近い。
しかるべき入門書を読んで理解して、最低限のHTML、CSSを書けるようになり、マーケティングに対する理解があれば80点ぐらいのSEOはできるようになる。
それ以上はSEOコンサルタントとも呼ばれるのSEOオタクの出番ということでいいだろう。
あと、もう一つ。
ソーシャルメディア運用である。
これはSEOにもリスティングにも間違いなく全く似ていない。
技術は必要ではなく、重要なものはマーケティングであり情熱である。
あ、やっと言いたいことにたどり着いた。
情熱が必要なのである。
SEOもリスティングも「このサイトを成長させるぞ!」「このアカウントを成長させるぞ!」という情熱があれば、技術がなくても徐々に成果が上がりだす。
リスティングの運用を代理店に頼んでも、適当にアカウントを作ってほとんど放置ってことも結構あるわけなので、そんな運用よりは100倍マシである。
そこまで極端ではなくても、四六時中アカウントを見ている、毎日コンテンツを作っているといったといった担当者とは、専門業者であっても同じパフォーマンスを出すのは難しいかもしれない。
当事者意識がある人が、情熱を傾けて運用する。
これは生半可な技術をはるかに凌駕する。
それは間違いのないところである。
関連記事
-
-
GoogleとYahoo!のキーワードツールの検索数が違う理由
GoogleとYahoo!はそれぞれキーワードツールを公開している。 Google Adword
-
最近面白いと思うSEOブログ
SEOブログを日々更新しているので、やっぱりネタ欠乏症に陥るのである。そんなわけで、晴練雨読の新着
-
SEOにおけるネガティブな要因とは | 山下達郎「ついておいで (Follow Me Along)」
SEOでやるべきことで最も重要な事は、 1.最低限SEOを考慮した作りにする 極論を言えばtitl
-
ペンギンアップデートがきたけど
ペンギンアップデート2.0(Penguin 2.0)ついに来ました。 晴練雨読の変動量異常履歴を見
-
Googleの順位ランキングの判断は素人がやっていると思えばいい
Googleは賢くなってきているのだが、今でもまだまだ不完全である。そうしてきっと今後も改善はされ
-
お客さんが望むなら何でもその要望を叶えるのがプロなのか? | ザ・スパイダース「あの時きみは若かった」
今だになのだが、「このキーワードで順位を上げて下さい」 というご依頼を時々頂戴する。SEO業者だから
-
手動ペナルティがウェブマスターツール上で確認できるようになった
お盆休み直前で、普通はサラリーマンは頭が長期休暇モードに入る頃合い。しかしSEO業界はお祭りのよう
-
プレスリリースにSEO効果を期待するのは間違い
間違いです。おしまい。 で終わりにしたいのだが、説明しておくのである。何故ならば、 「プレスリリー
-
WikipediaのSEOの定義は間違っている
「Wikipediaに書いてあることは正しい」 と思ったら大間違いである。Wikipediaは誰で
-
SEO業者にとって顧客とは誰か
私は顧客でなければコンテンツは作れないとは思っていない。要は、集客をしたいと考える主たるコンテンツ