お客さんが望むなら何でもその要望を叶えるのがプロなのか? | ザ・スパイダース「あの時きみは若かった」
公開日:
:
SEO
今だになのだが、
「このキーワードで順位を上げて下さい」
というご依頼を時々頂戴する。
SEO業者だから当たり前なんだけど、リスクとリターンを勘案して割に合わないと判断した場合は、ありがたい話なれどその旨を説明してお断りすることにしている。
まあ、でもそこはプロなので対案を出すわけである。
「結局お客さんの目的って何なの?」
って話しである。
究極的には売上とか知名度の向上でしょ?
であるならば、ロングテールSEOとかリスティングでもいいわけだ。
これらの手法には、金額の支払い以上のリスクがない。
それでもやっぱり、
「このキーワードで上がってくれないとダメなんです」
って言われることがある。
よくありがちなのが(ホントによくありがち) 、クライアントの社長から言われるってケース。
気持ち的にはわかる。
会社と自分の人格を同一視しているのは基本的には社長だけだ。
会社が2ちゃんねるとかでひどいことを書かれていても、従業員は大抵、
「うちって確かにこんな会社だよねw」
みたいな受け止め方なのだが社長だけは、自分自身が愚弄されたかのように腹がたったりするのだ。
発言とか外見が豪放な感じの社長さんでもわりとそんな感じだったりもする。
特定のキーワードで絶対上げて欲しいっていうのはこれと根は一つだったりする。
それはプライドのためだったりするのだ。
当社であればSEO業者だったら「SEO」ってキーワードで上位表示しなきゃダメだろみたいな・・・
単にプライドを満たすためだけに、ペナルティの危険を冒すことは馬鹿げてますよ。
って私は言うのである(もちろんこんな身も蓋もない言い方はしませんけど)。
真にプロであるならば、クライアントの利益にならないことはやるべきではないと私は思う。
IBMの著名なSEであった馬場史郎氏は、
「クライアントを51、自社を49に考えろ」
と折あるごとに言っている。
私はこれは非常に含蓄があり、深い言葉だと思っている。
この微妙なバランス感、原則はクライアント優先であるが、自社のこともほぼ同じぐらい考えねばならない。
確かに、自社を顧みずクライアントの満足だけを追求しようとすると疲弊して長続きしない。
それはよくわかる。
とは言え、
「やったぁ、被リンクの契約一本ゲット」
ってただ喜ぶのはあまりにも顧客をないがしろにして、自社の都合ばかり考えていると思うわけだよ。
ってなわけで、 今日のアイキャッチ画像はザ・スパイダースの「あの時君は若かった」である。
「いつまでもどこまでもに続く最新ヒット 」ってキャッチフレーズがめちゃくちゃイケている。
それでも君がーーーー、望むならああああ、僕は待ってるううう、いつまでもーーー、
はい、望むならってそこを言いたかっただけです。
スイマセン。
関連記事
-
Googleの発表を疑うべきか
Googleの発表を「疑う」SEO人と「基本的に疑わない」SEO人の2大派閥がSEO人の中に存在す
-
-
キーワード検索は過渡的なものに過ぎない
イギリスの首相であったチャーチルは 「民主政治は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試み
-
上位表示を必ずしも目指す必要はない
目指さなくたっていい。とまで言い切るのはアレなのだが、 かなり真面目にそう思っている。 上位表示す
-
優れたtitle・descriptionをつけるたったひとつの冴えたやりかた
今回も釣りっぽいタイトル。でも、釣りじゃなくってマジで役に立つと思うので必見である。 ちなみに2日
-
「火のないところに煙は立たない」がネットの風評被害を助長する | RCサクセション「けむり」
RCサクセションの「けむり」である。 自分が書きたかったことがそのまんま書いてあるので、結構長めに
-
コンバージョンするキーワードはリスティングで狙うのが正しい? | 「狙いうち」山本リンダ
コンバージョンが取れるキーワードを上位表示させることは難しいから、リスティングで狙ったほうがいい?
-
SEOはシステムエンジニアリングではない
コンピュータ将棋がついにプロの将棋指しを破る時代になった。ちなみにプロの将棋指し(プロ棋士って言い
-
SEOで一番重要なことはSEOし過ぎないことだ | 「愛されてばかりいると」井上陽水
技術的な事柄を文字通り覚えて、それをやり過ぎることからSEOにおける悲劇が起こる。 「タイトルには
-
NAVERまとめってそろそろやばいと思う
NAVERまとめ大人気だ。 でもこれってやばいと思うわけだ。 自分でコンテンツを作ってない。他人が
-
-
SEOはプレゼンテーションであると考えよう | 嘉門達夫「日常」
オーバーオプティマイゼーション(Over Optimization )、過剰最適化という言葉がある。

